医学部編入や再受験のはじめの一歩

医学部医学科に編入学した私が過去を振り返って、後に続く人に参考になる情報を提供しようとする記事です。決心をためらっている人や、決意したけど勉強を始める前に二の足を踏んでたり、迷いがある人向けの内容です。

決心するまでの流れ

まず、これまで医療と無縁だった人は特に、医師のキャリアがどんなものか理解する必要があります。ネットで手に入る情報で十分だと思いますが、知り合いに医師がいるなら尋ねたらいいと思います。目安としては、研修医をどこでやるかとか専門医資格をどうするかとかくらいは何となくイメージしてみたらいいと思います。どの段階でどの程度の専門性が身につけられ、生活(給与・労働時間等)はどうなるか、なども自分なりに納得しておきましょう。

まあ…、一般人の感覚で言えば、医師のキャリアはかなり恵まれているので何も心配ないのですが、自分の決意を固めて受験勉強のモチベーションを上げるためにも、一通り調べてみるのがいいと思います。面接で突っ込まれる可能性もあるので、「医師になった場合のキャリア」と「自分の現在のままのキャリア」を比較して、なぜ医学部に入りなおすのかを説明できないといけません。

私が思う医師のキャリアの特徴は以下のようなものです:

(1)一生勉強。やる気があれば、研究を続けられる。
(2)労働時間が長い。人生に占める仕事の割合が大きい。
(3)人の役に立てる。(立てない場合もある)
(4)人の生死に関わる。(診療科等による)

私は、前職が(人間とあまり関わらないような)アカデミックな研究職だったので、(1)(2)よりは(3)(4)を意識していました。個人の価値観や目指すものに依存すると思いますし、必ずしも一般化できるものではないと思います。あと、

(5)お金の心配は無用になる。
(6)(男性は)結婚できない心配をしなくて多分大丈夫。

なんてのも挙げられると思います。これらは面接で口に出したり、周りに話すのも控えたい事柄ですが、現実的にはある程度は考えざるを得ないと思います。女性の場合は、日本人の伝統的な(?)価値観を持っていたら、30歳頃になると進路変更の精神的ハードルが高くなるような気もします(男なんでちょっとわかりませんが多分。でも普通に編入生います)

あと、キャリアのレールを外れる時に心理的な障壁となる「コンコルド効果」というのをこちらの記事で紹介したので、よかったら見ていってください。とりあえず、大抵の人は、何する時でも挑戦しない言い訳をあれこれ考えがちだと思います。これ気を付けてほしいです。

私は生物系の研究職から三十路での進路変更だったので、それなりの決心ではありますが、一念発起なんて言うと大げさすぎる気はします。生物系の研究で行き詰まり気味の人はもっと医学部に入ればいいのにと私は思っています。よかったらこのブログも進路変更の参考にしてみてください。

関連記事:
研究を半分諦める選択の例
医学部編入の倍率と難易度の実態


受験校選定と勉強計画(編入試験の場合)

医学部に入りなおす決心してから、初期の段階で、予備校などに面談予約するのは時間の使い方としては有効だと思います。私に問い合わせてくれてもいいです(生物系学生には対応できると思います*有償)。過去問はネットでも手に入ると思いますが、効率重視するなら予備校に入って、自由にコピーできる環境に身を置くのも良い選択だと思います。

編入試験の選考は一般入試と比べてブラックボックスなので、複数校を受験することで「どこかには合格することを目指す」方針にするのが普通です。過去問を見て、自分が最短で受かりそうな大学を初めに列挙してみましょう(問題を見て全く判断できなかった人は予備校に本格的に通う方がいいかもしれません)。

私の全く独断ですが、受験校を選ぶときに加味する要素としては:

 75% 試験問題が自分に向いているかどうか(集団討論があればそれも加味します)
 15% 大学の特徴が合っているか(例えば、研究医志望で僻地大学に入学するのはあまり勧められない)
 10% 大学の立地・地域は自分にとって良いか(医学部には「関連病院」という地域性も存在します)

というような感じだと思います(数字は適当)。そのほかに:

 ・高齢受験生は「若い人限定」の大学を除外しなくてはならない。

ことも重要ポイントです。なお、大学の「求める人材」も加味する必要がありますが、試験問題や大学の特徴に関連しており(重複するので)、ここでは挙げませんでした。

志望校選定の上で、倍率についてはあまり気にしないでいいと私は思っています。記念受験の人とか、お金が余っているのか、下手な鉄砲を無駄撃ちしている人が多い印象があります。私は医学部にいるので、受験者全体よりも合格者との付き合いが多いのですが、受かる人はほとんど1年目でちゃんと受かっています(受験開始時期によっては2年度目)。何年もかけて合格している人もいますが、そういう人はあまり多くないです。なのであんまり、倍率の問題じゃないと私は思っています(例えば、倍率20倍だからといって20校受けたら良いというわけではありません)。

お金と時間の両方があれば、例えば年に10校以上受けることも可能ですが、個別大学の試験対策に時間がかかることや、移動時間や受験料がかさむことを考えると、コストパフォーマンスは下がると思います。私の独断的な感覚ですと、大体5, 6校程度までがコスパが高いような気がします。会社勤めであれば、休暇を取れる試験日程か否か、なども気にする必要があり、結果的にあまり多く受験することは難しいと思います(でも人に依ると思うので注意してください)。

殆どの大学では、「推薦書」が求められるので、大学時代の指導教官には早いうちに予告する方が安心です。こちらの関連記事(医学部学士編入スケジュールの注意点&体験記)に詳しく書いていますが、TOEICやTOEFLの得点を提出する必要がある場合、早く受験しないとスケジュール的に間に合いません。急いでください。

勉強計画については、私の記憶を振り返って、次の記事で書いていきます。

関連記事:
医学部編入の生命科学と大学選び(研究者向け)
医学部学士編入と年齢制限
医学部学士編入スケジュールの注意点&体験記

<つづく>
=>医学部学士編入の勉強方法とお勧め参考書(一般向け)