医学部学士編入生の後悔と満足を振り返る

今回の記事では、30歳過ぎて医学部に入学した私が過去2年間を振り返り、上手く行ったこと&上手く行かなかったことを紹介したいと思います。

「研究」「生活(アルバイト)」「勉強」に分けて書きました。医学生や医学部に興味のある方向けの内容です。



研究できたことに最も満足

私が一番満足にできたと感じるのは研究関係の活動でした。もちろん大学院生じゃないので「100%好きな研究に取り組む」なんてできませんが、さまざまな制限のある中で自由度や業績も最大限のものが得られたと感じます。

自分は前職が研究職だったので、状況的にかなり有利ではありましたが、医学生の間に2本目の筆頭論文を出せそうなのはかなり恵まれていると思います。論文を書くことがなぜ魅力的かというと、学生の立場でありながら、医学研究者として仕事している客観的な証明になるからです。私のように社会人から学生に戻って、キャリアの断絶や出遅れを気にする人にとって、こういう仕事に携われることは有難いです。医師のキャリアは卒業してから始まると思いますが、研究キャリアは在学中から始められます。学部生のうちから研究に挑戦してみるのはお勧めです。

また、研究を志す若い医師が全国的に減っているのも相まって、医学生で研究モチベーションを持っている人に対して、先生たちがとても優しいです。学会参加も学部生無料の場合が多いので、ちょっと得したと思うこともあります。

医学生が研究を始める際の、コツやアドバイスをこちらのnoteにまとめてみました。興味のある方はぜひ読んでみてください。(一概に「〇〇すれば研究は上手く行く」ということはないのですが、初心者がやりがちな失敗もあるので、参考になるように書きました)


学生生活、特にアルバイトは完全に失敗し後悔

学生のやるアルバイトの目的には、「①お金を稼ぐ」や「②スキルを習得する」などがあると思いますが、私の状況ではどちらも満足に得ることはできませんでした。これについては特に、回り道してから医学部に入る学生は気を付けたほうがいいかもしれません。

まず「①お金を稼ぐ」観点ですが、私にとってこれは社会人としての自尊心にも関わる要素だったので、それなりに重視していました。しかし、そもそも私の住んでるような田舎だと最低賃金がかなり低く、がっぽり稼ぐのは難しい環境。地方でも教育業界なら、医学生は高時給で働ける場合が多いのですが、私のような編入生の場合は高校の勉強内容が記憶の彼方なので、単価の高い医学部志望生を相手に塾講師はできません。やむえず事務アルバイトや中学生相手に勉強教えるくらいのアルバイトはしてましたが、確保できる時間が限られるため給料は月数万円程度。このくらいのスケールなら、結局ネットで副業したほうがコスパ的にはマシでした。

さらにもう一つ、アルバイトするなら「②スキルの習得」の観点も私は重視していました。これは「自分は年を取っていて残りの時間が少ないのだから、早いペースで知識や能力を高めていかなければならない」という考えに基づくものでした。しかし、そういう仕事を田舎で見つけるのはなかなか難しいです。これも結局、自分で副業にトライするほうがよかったです。

こちらの記事(高齢医学生の不満つぶやき)で散々愚痴ってるのですが(笑)、特に大人の受験生はある程度都会の大学を選んだほうが良いと思っています。

 


医学部の勉強には満足だがやや不満あり

研究とアルバイトについて上記しましたが、最後に学生の本務である「勉強」について振り返りたいと思います。まとめて言うと「概ね満足だが、いくつかの不満があった」という感じです。

仕事を辞めて医学生になるくらいなので、勉強に対してはモチベーションを保っていますし、勉強が大変なこと自体は肯定的に捉えられるのですが、大学の勉強の効率性については微妙だと思うことが多々あります。

思い出す範囲で書いてみると、

①意義のない形だけの、低品質英語”eラーニング”(これで数十時間失った→アルク社サイト
②手書きでなければならないレポート課題(PCで書いてから写すから二度手間!)
③先生によっては講義室でネット接続禁止だったり(意味不)

などなど。(*個人の感想です!)

一方で、理想やモチベーションに対して能力が届かないゆえの非効率も多くあると感じます。たとえば、

④大学推奨の厚い教科書で学習するのが理想だが、イラスト豊富の薄い教科書の方が最初は理解しやすく最終的に効率が良さそう。
⑤学内の試験で高得点取っても、国家試験には直接関係ない(成績が良くても国試落ちる人はいる。学内試験はパスすることだけを考え、過去問を重点的に覚えるのが効率的)。

 

国試予備校サイトなどではよく聞くセリフですが、「膨大な医学の知識を初めから詰め込むのは無理だから、まずは重要なところに絞って効率的に学習」というのは本当にその通りだと思います。しかし、こういうお話を大学の先生から聞くことはあまりありません。

効率性について、入学した直後からもっと意識していればよかったと思ってます。もちろん分かっていることだし多少は意識していたけれども、足りなかったです。

今日の愚痴、終わり。