医学部編入の生命科学対策・テキスト紹介

生命科学のバックグラウンドがない人向けには、こちらの記事(医学部学士編入の勉強法とお勧め参考書)も書いているのでよかったらご覧ください。

*このページでは、どちらかというと生物学の基礎がある人向けに書いていきます。


生命科学系の大学院生(またはポスドク・助教)にとっては、学士編入試験の生命科学の勉強はそれほど負担にはならないはずです。半分程度は生命化学・生物系の大学院修士課程の試験問題と範囲が重複していますし、実際のところ、「復習」の要素が大きいです。

大学によって差はありますが、大雑把に生命科学対策の内訳を言うと、

(1) 分子・細胞生物学・・50%
(2) 生化学・・・30%
(3) 生理学・・・20%

という感じです。

このうち生理学以外は理学部生物学科でも学ぶ内容ですし、薬学系の学部でしたら生理学もかなりの範囲で重複があるでしょう。

生物系学部で使用する定番教科書「Essential 細胞生物学」で上記(1)は対応可能です。(2)生化学は、基本的な項目はEssential細胞生物学に載っていますが、やや医学系の知識が弱いので別の本(後述)があったほうが安心かもしれません。(3)生理学には初めて取り組む人が多いかもしれませんが、完璧にできる受験生はあまりいないので2,3冊(初心者用+医学生向けの教科書)を買えば対策できます。合計してもEssential細胞生物学の2倍程度の量ですし、THE CELL以下です。医学生の勉強量よりずっと少ないです。既に生命科学の基礎を学んだ学生にとってはかなり低負担だと思います。

対策としては、入試過去問を確認しながら勉強することが大事です。そうすることで、「出そうな問題」に見当がつくようになります。「出そうな問題」が分かるようになったら、特に記述式の場合、答案作成の練習が必要になってきます。

一般には、出題率には顕著な傾向があり、細胞の情報伝達(受容体など)、物質輸送、細胞骨格、(グルコースから)ATP産生の経路、ホルモン、免疫系、神経系の問題の頻度が高いです。これらには念入りな対策が必要です。


下にお勧めの教科書・参考書を挙げます。

「生命科学 要項集(非売品)」:オークションやメルカリで高値(1,2万円台)で取引されている、河合塾テキスト。(合格後にほぼ同額で売れるから、高いのは気にしないことを推奨します)

Essential 細胞生物学」:これを完璧にすれば受かる、と言われている。守備範囲は、細胞と分子生物学なので注意(生理学などは含みません)

集中講義 生化学」:医学向けの生化学なので、バックグラウンドが異なる理系に合っていると思う。

イラストでまなぶ生理学」:非医療系が生理学の概要を掴むには良いかも。コメディカル1年生向けで非常に平易。
集中講義 生理学」:上記「集中講義 生化学」と同様、見開きで1テーマで初めに概要の記載がある。多くの編入試験では1テーマが1大問に相当するので対策に便利、レベルも必要十分と感じる。