医学部学士編入スケジュールの注意点&体験記

このページでは、医学部編入試験に合格するまでのスケジュールの概要を説明します。初心者向け記事です。
ところどころ私の経験に言及しながら、勧めたいことや気を付けてほしいことを紹介します。

なお、勉強方法については関連記事で紹介しているのでよかったらどうぞ。
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試験のスケジュールの概要

一般入試であれば入学(4月)の約3か月前にセンター試験、1か月少し前に二次試験がありますが、編入学試験の場合は早い大学だと、入学式の1年近く前から試験が始まります。受験する大学によって大きくスケジュールが異なるので注意が必要ですが、多いのは、入学1年前の3月から7月頃にかけて募集要項を請求し、5月から9月頃にかけて受験料支払いと願書提出、6月から10月頃に実際の試験を受ける、というスケジュールです。(この範囲外の大学もあるので必ずご自身で調べてください。)

全体としては、レベルの高い(偏差値が高い)とされる大学の編入試験が比較的早い時期(7, 8月)に偏っている傾向があります。たいていの大学の合格通知は、試験1, 2か月後となっており、時間差があります。そのため、合格通知を受け取った結果、他の大学の選考を途中辞退する必要が出てくる場合が多いです。結果的に、編入学試験の受験料3万円が無駄になることは多いと思います(お金についてはこちらの記事)。複数校受験が可能なのは良いのですが、受験料がかさみます

合格通知を受けとった後、それを辞退しない場合、たいてい1, 2週間という比較的短い期間に「入学料」として30万円弱を大学に支払わなければなりません。この額は大きいので、初めに合格通知を受け取った段階で、以降の大学の受験を辞退する場合も多いと思います。「複数大学の合格を確保しつつ、より志望度が高い大学の合格を目指して受験スケジュールを進める」戦略を実行するためには、約30万円が大学の数だけ必要になってしまい、金銭的には難しいです。例外的に、二年次編入の大学に合格した後も、三年次編入学の大学の試験を受け続ける戦略はありうるかと思います。この場合は、入学料の30万円は1年分の学費・生活費以下なので、二年次編入の大学に入学する権利を確保したまま三年次編入校の受験を続けることも理に適っています。


試験前の書類準備は意外と大変

また、受験準備の中で意外と大変なのは出願書類の準備です。
多くの大学では下記の書類が要求されます。

・大学の成績証明書
・大学の卒業証明書
・履歴書と志望動機書
・推薦書

これらの準備は、平日に時間をとれない社会人にとっては結構大変です。募集要項が発表される前に、去年の募集要項を参照しながら準備を始めるほうがいいかもしれません(河合塾KALSでは前年度の資料がもらえました)。特に、推薦書は、募集要項発表以前にあらかじめ大学時代の指導教員に問い合わせてお願い・予告したほうが安心だと思います。

志望動機は1度書いた文章は大学ごとに使いまわしがある程度は可能ですが、1校目では時間がかかってしまいます。早めに取り掛かってください。

大学の成績証明書と卒業証明書については、同じ手続きで申請できる場合も多いと思いますが、学歴によっては準備が煩雑になるかもしれません。私の場合は学部と大学院で請求場所が異なったため、予想以上に面倒になりました。ミスに直前で気が付き、郵送では間に合わなくなって卒業大学に直接出向いて証明書を受け取るなど、結構バタバタしてしまいました。
そうならないために、下記の項目をぜひ確認してください。

注意するポイント:
・大学、大学院のどちらの証明書が必要?(必ずしも全部が必要ではないです)
・大学、大学院で証明書を請求する部署は同じ?(この手続き面倒でした)
・証明書は厳封したものが必要?どれの厳封が必要?
・修了証明書でなくて「学位取得証明書」が求められないか?

大体、卒業大学・大学院に請求したら1週間以内には送付してくれると思います。どの受験校でも似たり寄ったりの書類を要求するので、多めに証明書を確保しておくとよいと思いますが、「厳封」など細かい条件が多少違ったりもするので、少し注意したほうがいいです。



TOEIC, TOEFLはもっと早い準備が必要

私の個人的な考えですが、TOEICやTOEFLの点数が選考で加味される大学は受験候補に入れやすいと思います。解釈によっては、英語の試験が書類提出の前から始まっていると言えるわけです。編入試験を受ける大学に提出するスコアは過去2年の間の最高得点で構わないのですから、これはブラックボックス的な要素が強い医学部編入試験の中で、かなりコントロールしやすい要素だと思います。TOEICやTOEFLは何回でも受験可能なので、準備が早ければ納得いくまで挑戦可能です。

特にTOEFLは若干マイナーな試験なので、TOEFLスコアの提出を求められる大学(岡山大学など)の人気が低くなるとも聞きます。私としては、穴場になっているかもしれないので、なおさらTOEFL必要大学を勧めたいです。

ただ、TOEICやTOEFLの試験は毎月1回程度しか行われていないので、計画的な受験が必要になってきます。募集要項が公表された後に受験してたりしたら、日程的に全然間に合いません。(私はTOEICで間に合わなかったです。。)

スコアについて条件を設定している大学はあまりありませんが、感覚的な目安としては、TOEICなら800-850点くらい、TOEFLで80-90点くらいなら英語が得意な方だと思ってよさそうです。達していない人は、本番の英語試験の方が重要なので、それで頑張ってください。