UMNファーマ、アステラスに切られる

一時期UMNファーマの株式を持っていたので、定期的にチェックしていました。2017年1月、

2日で株価半分。2週間で3分の1まで!

バイオベンチャーは単剤への依存度が大きいから、それの失敗で大暴落になることがあります。新薬上市を目指すベンチャーにありがちです。提携先の大手に切られることがが命とり(倒産)になりうる。。

UMN期待のワクチン(米国名Flublok)の導出先であったアステラスの発表によると、

PMDAより、リスク・ベネフィットの観点に鑑み、本剤の臨床的意義は極めて乏しく、審査の継続はできないとの見解が示された

と、酷評されています。UMNファーマ側は、

UMNは、技術導入元で米国のProtein Sciences Corporation社(コネチカット州)が既に米国で販売している季節性組換えインフルエンザHA ワクチンFlublok(=製品名。UMN-0502と同薬)では既承認孵化鶏卵インフルエンザワクチンより優れた有効性試験成績の結果が得られていることや米国での使用状況から「本剤の臨床的意義は高い」としている。当面の事業方針としては、UMN子会社のUNIGEN岐阜工場のFlublok原薬製造、供給を中心に海外事業を軸に再構築を図るという

とワクチンについてはポジティブな言及ですが、ではなぜPMDAは酷評的見解だったのだろう。。

FDAの承認でも、18歳以上という制限はあるようなので(資料)、そのあたりで「意義に乏しい」だったのでしょうか。

ただ、いずれにしてもアメリカでの結果からすると薬として(何らかの)有効性はあるようなので、UMNかアステラスがPMDAの判断を予想し損なった?とも感じられます。それもあまりなさそうですが。。

UMNは事業モデルを大幅に変えることで生き残りを図る模様ですが、やはりバイオベンチャーはハイリスクハイリターンですね。(今後の当社事業方針について~大規模生産事業モデルから、CMC開発・工業化検討段階に特化した事業モデルへの転換~


わたしは単元未満でUMNの株を持っていましたが、損切りしたのは、FDAによるFlublok承認というニュース後の一時的な株価上昇の直後、日本での承認取得が遅れる見通しが発表されたときでした。

発表に応じて株価も下降し始めたので、「まさか本当に承認されない結末になるのではないか」と考えて全部売り払いました。それまでも何だかずっともたもたしていたし、問題があって試験に時間がかかっていたのかなあ。わからないけど。(>_<)

17年2月現在、ヤフー検索のサーチ候補では不吉な言葉が。。「倒産」!

ベンチャー投資は難しいです。


本記事のデータはマネックス証券より引用しています。