研究者として成功するには(インタビュー)
研究者キャリアを上手く進めている先輩のインタビュー記事です。研究者として就職するときの評価項目をかなり具体的に挙げてもらったので、若い院生やポスドクは是非読んでみてください。
助教就活の成功例Q&A
Q1 経歴を教えてください。
-2008年、国立K大学の博士課程を修了(神経情報薬理)
2008 – 2009年、米国私立大学でポスドク(免疫学)
2009 – 2010年、国立S大学でポスドク(構造生物学)
2010 – 2013年、国立O大学でポスドク(免疫学)
2013 – 現在、国立A大学で助教(免疫学)
Q2 就活がうまくいった際の理由を教えてください。
海外に大学に留学して有名な教授の下で免疫学を研究してきたことと、免疫学の分野ではなかなかない生物物理学をバックグラウンドとしたイメージングの技術を有していること、そして、それなりのインパクトファクターのある論文を何本か持っていたことは評価されました。最も大きなポイントは、大学院の時に所属していた研究室の准教授と、雇い先のボスが知り合いで、どんな人物かがよく分かったことです。
Q3 博士課程やポスドクに対するアドバイスをください。
博士の間に、確実な技術を得て研究の地盤を築いておくことと、学会や共同研究をして、出来るだけ有名な人の所で名を売って行くことが大切です。有名な研究室には必ず潤沢な資金と快適な研究環境があるので、そこで大きな研究成果を上げられれば、コネクションと業績が付いてくるので安定したポストを得ることに繋がります。
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ブログ主の感想
業績もコネもあり、留学経験後に助教に就いているので、研究者の成功例と言えると思います。世代的には、今よりもポスドクの就職難が著しかった時期を経験されています。今の方がずっと競争は緩いです(全然楽ではありませんが)。
職業研究者として成功するパラメータとしては、「研究業績」「コネ」のほかに、「留学経験」や、特に「技術の独自性(希少性)」は、忘れがちかもしれませんがとても大事です。
イメージとしては、
インタビューの例で言うと、能力.A, Bは「免疫学」と「生物物理・イメージング技術」です。
競争相手が少ない領域で勝負するのが、あらゆるキャリア形成において重要だと思います。ちなみに、私(ブログ運営者)が比較的簡単に医学部に編入学できた理由の一つは、今の日本で「医師」+「研究者」を目指す若い人材が減少中だからです。
まとめ:
研究者として成功するキーファクターとして、「研究業績」「コネクション」「確実な技術」が大事。場合によっては「留学経験」も評価される。これらを早いうち(博士課程)から積み上げていくことを心がけるのが大事だと思います。
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