バイオベンチャー就職は?

バイオベンチャーをざっくり概観すると、大体どこも強みになる技術を持っていて、それを売りに大手製薬会社と提携したり、その会社に販売したり、という形でビジネスをやっています。就活生は、先ず会社の持つ技術や特許に加え、ビジネスモデルを理解することが必須です。大手製薬企業の創薬基礎研究の段階で技術協力することで提携金を得るパターンや、自社のシーズを大手製薬企業に売ることでライセンス料を得るパターンなどがあります。

ネットの「バイオベンチャーリスト」なるものは探すのは初めの一歩ですが、役立たないことも多いです。古いのを見つけたとしても、倒産してなくなっている会社が結構多いからです。大学発ベンチャーなどはインターネット情報からは実態が見えないものもたくさんあります。そんなところは就職先としてはハイリスクで、雇用条件はポスドク同等かそれ以下のことも多いです。しかし、アカデミアと違って企業では論文を書きにくいことが多く、その場合はアカデミアへ再びキャリアを戻すことができません。これは、大学院まで出た学生、とくに博士取得者にとっては厳しい条件かもしれません。

バイオベンチャーの中で「相対的に」安全なのは、上場しているバイオベンチャーだとは思います。東証マザーズがバイオベンチャーの上場先になっていることが多いので、チェックするとよいです。多くが不安定経営であることには変わりありませんが、上場しているからには株主から資金を集めるために積極的に情報開示しなければなりません。したがってウェブサイトなども充実していて、会社情報を集めることが可能です。

時間とお金に余裕があれば、少額で株式投資を始めてみるのもお勧め。最新のバイオテクノロジーやベンチャーのビジネスに関する情報を収集しやすくなります。

医薬品分野のベンチャーとして目立っているのを挙げますと、

メディネット
テラ
そーせい
オンコセラピー・サイエンス
オンコリシスバイオファーマ
カイオムバイオサイエンス
リプロセル
UMNファーマ
ヘリオス

などなど。

私は趣味で株価チェックはしていますが、ちょっとしたことで乱高下しやすい印象です。投資先としては、手を出しにくいかもです。