医学部編入の生命科学は難しくない

「医学部学士編入試験では出題範囲が膨大・予測不能なので難しい」とよく言われますが、これはあまり正しくないし、仮に正しくても大きな問題にはなりません。

なぜなら、

(1)他の受験生が対策している範囲を自分も完璧にして、
(2)受験校を数校以上にする。

受験者のレベルはあまり高くないので、上記(1)を対策するだけで合格候補の集団に入り込めます。試験では100点を取らなくても合格するレベルのところが多いので、「ほかの多くの人が解ける問題+α」で試験をこなせばよいのです。この際の「+α」の得点を自分がゲットするためには、受験校を増やすことが一番妥当な方法です。受験する大学を増やすことにより、自分が解きやすい問題が出る可能性を増やすことができます。「結果的にどこかに滑り込めれば(合格できれば)良い」と考えると楽です。

上記の(1)に該当するのは、恐らく「Essential細胞生物学」と「河合塾KALS 要項集」です。特に前者を完璧にすれば既に合格圏内と言われています。「生理学」は「Essential細胞生物学」の本では範囲外ですが、KALS要項集には載っており、「+α」として生理学を深めに勉強することを私は推奨したいです。医学部入学後も基本になる科目だからです。

受験する大学の出題形式にも依りますが、「医学部編入への生命科学演習」は参考になるかもしれません。何らかの方法で問題を解く練習をすることも重要ですし、簡単に手に入る問題集なので他の受験生に差をつけられないように準備しておく意味があると思います。

「Essential細胞生物学」で、細胞生物学(+分子生物学)を完璧にするとともに、受験大学の傾向に合わせて生理学・生化学(化学)・物理・数学(統計学など)…、の中から自分が対応できる問題を増やせば合格率が飛躍的に上がるはずです。

「出題範囲が膨大だから学士編入は難しい」なんてことはありません。これは、某大手予備校が受講生を十分集めるための宣伝文句のようにも思えます。