アステラスが抗GPCRのOgeda社買収
アステラスはOgeda社買収のための5億ユーロの先行取引をまとめた。アステラスはこの買収により、昨年フェーズIIaを終えた閉経後顔面潮紅の非ホルモン療法の開発品を得る。(FierceBiotech(2017/4/3)より一部翻訳)
ベルギーのOgeda社のパイプラインでは、NK3レセプターのアンタゴニストであるFezolinetant(ESN364)がフェーズ2aで優れた成果を達成しているなど、複数のGPCRを標的とする開発品があるそうです。また疾患領域としては内分泌系・炎症・中枢神経系での開発品を目指すとも書いてあります。(Ogeda社のページ)
作用機序について、Fezolinetantは卵巣でのエストロゲン分泌亢進と体温制御に関わるKNDyニューロンを標的とすると考えられているようです。このKNDyニューロンは、閉経後にエストロゲンが十分に作られなくなった卵巣に対して、ホルモンのレベルを上げるように(無駄な)シグナルを送ると言われているようです(FierceBiotech(2017/4/3)、KNDy: kisspeptin/neurokinin B/dynorphin)
以下はアステラスのページから抜粋です:
対象会社の概要
1.名称:Ogeda SA
2.所在地:ベルギー Gosselies
3.代表者:Jean Combalbert, CEO
4.設立:1994年
5.資本金:34,000,000ユーロ(2017年3月末時点)
6.従業員数:41名
7.アステラス製薬との関係:対象会社との間には、記載すべき関係はありません。
(以上、アステラスニュースリリースのページより抜粋)
ベルギーのOgeda社は従業員41名で比較的小規模な会社みたいで、この会社が数百億円で買収対象ということは相当な額だというのが素人(私)の感想。最も進んでいるのがフェーズ2aをクリアしたFezolinetantのようですが、承認よりずっと前だし、それら失敗して全部上市できないなんてリスクはあまりないのかな。たぶん大丈夫ということなのでしょうが、高い取引ですね。。