JJはペプチドリームを支援

ヤンセンファーマ(ジョンソンエンドジョンソン子会社)がペプチドリームの新しい支援者となった。ジョンソンエンドジョンソンは心血管と代謝を標的とするペプチド創薬標的の開発プラットフォームに対し、最大で11.5億ドルを支援する。“J&J taps PeptiDream for metabolic, cardiovascular R&D help” (2017/4/7)

この契約でペプチドリームは大環状および拘束性ペプチド(macrocycles and constrained peptides)の発見、ペプチドまたは低分子医薬品の創出を目指すそうです。大環状・拘束性ペプチドは分子量が0.5-2kDaであるので、細胞内に入り込めるくらいには小さく、標的タンパク質相互作用を阻害するには十分大きいサイズであると言われています。このためペプチド薬は、従来の低分子化合物と抗体医薬の中間に位置付けられ、両者の特徴を併せ持つ「中分子薬」とされています。

ペプチド創薬に注目が集まる中、ペプチドリームはアストラゼネカ、ブリストルマイヤーズ、イーライリリー、ジェネンテック、グラクソスミスクライン、メルク、ノバルティス、サノフィ、第一三共を含む各社からR&Dの契約を得ており、ペプチドライブラリを用い、創薬標的にヒットするものを探索しています。ペプチドリーム社の持つ38のリードペプチドのうち、最も前進しているのはブリストルマイヤーズと協力しているペプチド医薬品候補の開発で、これはがん免疫の領域で現在フェーズ1にあります。

ジョンソンエンドジョンソンは資金提供への見返りとしてペプチド医薬品を得られる可能性があるほか、契約ではペプチド薬物複合体(peptide-drug conjugates)を開発する権利も与えられているようです。(ペプチドリーム社のコメント(2017/4/7)

技術上の関連リンク:
Macrocycles and constained peptides (nature/SciBX, 2012)
Peptide–drug conjugates as effective prodrug strategies for targeted delivery (2016/7/19)


ペプチドリーム社のパイプラインをみると、まだ前臨床のがほとんどですが、世界のビッグファーマとの提携があることを考えると、成功する見込みは高いのかな(または技術的に優れているのかな)。ウェブサイトの採用情報をみると新卒の募集もしている(2017/4/9)。これはバイオ系のベンチャーとしては珍しいかもしれない。社外取締役として東大の菅裕明先生がおり、(研究テーマが)非常に興味深い。研究室のウェブサイト